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BELS(ZEH・ZEB)
2026/10/26
BELS認証とは?省エネ性能表示の基本と取得するメリットを解説
BELS認証は、建築物の省エネ性能を登録機関が評価し、ラベルと評価書で示す第三者評価です。2024年4月に省エネ性能表示制度が始まり、販売・賃貸の広告へ省エネ性能を表示する努力義務が事業者に課されました。
当記事では、BELS認証の基本となる仕組み、ラベルに表示される項目、取得で得られるメリット、申請までの流れを解説します。省エネ計算と必要図書の準備をどう進めるかを確認する際に、ぜひ参考にしてください。
1. BELS認証の基本的な仕組み
BELS認証とは、建築物省エネ法に基づく省エネ性能表示制度で、登録機関が申請内容を審査して省エネ性能を評価する第三者評価です。
省エネ性能ラベルと評価書の取得方法には、販売・賃貸事業者が自らWEBプログラムか仕様基準で評価する自己評価と、評価機関へ申請して審査を受ける第三者評価の2種類があります。BELS認証はこのうち第三者評価にあたり、ラベルには「第三者評価 BELS」と表示されます。BELSは2013年10月に非住宅建築物向けの評価ガイドラインの制定を受けて始まり、法改正に合わせて現在の第三者評価になりました。
2. BELS認証で表示される項目
BELSの省エネ性能ラベルは、建物の性能を項目ごとの指標と評価方法で表示します。ここでは、表示項目を3つに分けて解説します。
2-1. エネルギー消費性能
エネルギー消費性能は、国が定める省エネ基準からどの程度エネルギー消費量を削減できているかを示すBEIを、星の数で表す項目です。一次エネルギー消費量とは、設備機器が使う消費エネルギーを熱量に換算した合計値で、冷暖房だけでなく換気や給湯、照明も含みます。
星の段階数は建物の条件で変わります。再エネ設備のない住宅は削減率30%以上を上限とした5段階、再エネ設備がある住宅と、再エネ設備の有無に関わらず非住宅は削減率50%以上を上限とした7段階です。省エネ基準は削減率0%以上10%未満(星1つ)、誘導基準は削減率20%以上30%未満(星3つ)で達成となるため、狙う水準によって必要な削減率が変わります。
2-2. 断熱性能
断熱性能は、建物からの熱の逃げやすさと建物への日射熱の入りやすさという2つの観点から評価し、家の形のマークで表す項目です。住宅では、外皮平均熱貫流率のUA値と、冷房期の平均日射熱取得率のηAC値を用います。気候条件は地域で大きく異なるため、全国を8つの地域に分け、地域ごとに等級の基準値が定められています。
ラベルに表示されるのは、UA値とηAC値それぞれの等級のうち、いずれか低いほうの等級です。例えばUA値の等級が5、ηAC値の等級が4なら、等級4のレベルが表示されます。非住宅では指標が異なり、年間熱負荷を表すPAL*と、設計PAL*を基準PAL*で割るBPIを使います。
2-3. 目安光熱費
目安光熱費は、住宅の省エネ性能に基づき、一定の設定条件のもとで試算した年間の光熱費の目安額です。国が定める計算方法で算出した電気・ガスなどの年間消費量(設計二次エネルギー消費量)に、全国統一の燃料等単価を乗じて求めます。設計二次エネルギー消費量とは、外皮や設備の設計仕様を条件に算出した二次エネルギーの消費量です。
算出に使う単価は全国一律のため、目安光熱費は実際の光熱費と同額にはなりません。実際の光熱費は居住者の使用条件や設備、契約内容によって変わるため、比較検討の目安として扱う必要があります。なお目安光熱費は住棟ラベルでは表示されず、住戸ラベルでも任意項目のため記載がない場合もあります。
3. BELS認証を取得するメリット
省エネ性能の表示は自己評価でも認められていますが、第三者評価を受けるとさまざまなメリットがあります。ここでは、BELS認証を取得するメリットを3つの観点に分けて解説します。
3-1. 第三者評価であることをラベルに明示できる
BELS認証を取得すると、ラベル上に「第三者評価 BELS」と表示でき、省エネ性能の評価が自己評価ではないことを示せます。第三者評価は、建築物省エネ法の登録建築物省エネ判定機関などが申請内容を審査し、対象建築物の省エネ性能を評価する仕組みとなっており、省エネ性能情報の客観性を高め、表示制度全体の信頼性向上にもつながるとされています。
ラベルに記載される評価日も、第三者評価の場合に表示される項目です。いつ時点の性能かをラベル上で示せるため、購入者や借り手が複数の物件を見比べる場面でも、数値の前提を説明しやすくなります。
3-2. ネット・ゼロ・エネルギーの達成を表示できる
ネット・ゼロ・エネルギーに関する項目は、第三者評価であるBELSを取得した場合に限って表示される項目です。ラベルには、住宅ならZEH水準、非住宅ならZEB水準の達成状況が記載され、誘導基準はZEH水準・ZEB水準と同義です。この達成状況の記載に加えてBELSを取得した建物では、ネットゼロエネルギーハウスやネットゼロエネルギーの項目が表示されます。
より高い省エネ性能を有すると確認できた場合に表示できるZEH・ZEBマークも、第三者評価に限られた表示です。自己評価では到達した水準をマークで示せないため、ZEH水準やZEB水準を満たす建物の価値を伝えたい場合は第三者評価が選択肢になります。
3-3. 補助金などの申請に活用できる
ZEH・ZEBマークが表示された評価書は、補助制度などで住宅や建築物の省エネ性能を証明する書類として使える場合があります。交付要件にZEH水準やZEB水準が含まれる補助制度では、要件を満たすことを示す資料が必要です。第三者評価の評価書はマーク付きで性能を示せるため、補助金などの申請時に使える場合があります。
ただし要件や対象、受付時期は補助制度ごとに異なるため、申請先が公表している最新の公募要領を必ず確認しましょう。また、評価書の交付を待つと受付期間に間に合わなくなるおそれがあるため、補助制度のスケジュールから逆算して、省エネ計算と評価申請の時期を決めておくことも大切です。
4. BELS認証を取得する流れ
BELS認証の取得は、省エネ性能の計算から評価書の交付まで段階を踏んで進みます。各段階で必要な資料と判断すべきことが異なるため、申請の流れとポイントを押さえておきましょう。
- 省エネ性能を計算する
省エネ性能の評価は、国が指定するWEBプログラムで計算する性能基準と、仕様基準のいずれかで行います。仕様基準を使えるのは住宅のみで、非住宅はWEBプログラムによる計算が必要です。外皮性能と一次エネルギー消費量の計算結果が、ラベルに表示される星の数や等級の根拠になります。 - BELS申請図書を用意する
設計図書や設備機器の仕様が確定した段階で、省エネ性能を示す資料をそろえます。計画変更で省エネ性能が下がると、ラベルの修正や再計算が生じるため、仕様を固めてから進めると無駄が出ません。 - 登録機関に評価を申請する
省エネ性能を示す資料を添えて評価機関へ申請し、審査を受けます。評価料金や審査にかかる期間は評価機関ごとに異なるため、申請先への事前確認が必要です。 - 評価書とラベルを受け取る
審査を通過すると、評価機関から評価書と、広告掲載に使う省エネ性能ラベルが交付されます。
まとめ
BELS認証は、登録機関が審査して建築物の省エネ性能を評価する第三者評価です。ラベルにはエネルギー消費性能と断熱性能が表示され、目安光熱費は住戸ラベルの任意項目です。ZEH・ZEBマークは第三者評価に限って表示できます。BELS認証は補助制度の証明書類に使える場合もあるため、申請先の公募要領を確認しつつ活用しましょう。
BELS認証の取得には、UA値やηAC値の外皮性能計算と一次エネルギー消費量の計算が欠かせません。社内で対応しにくい場合は、省エネ計算の代行会社へ委託する方法があります。省エネナビゲーターでは依頼者の負担やサービス内容などの観点で代行会社を比較できます。依頼先選びにお役立てください。


